書評


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[良書]木田元(1991)「現代の哲学」講談社学術文庫

 木田元の本は、とにかく読みやすい。サルトルを読みながら、読んでいたが、ページ数の関係もあって、後から読み始めたこの本を先に読み終えてしまった。

[良書]諏訪春雄,菅井幸雄[編](1992)「講座日本の演劇1.日本演劇史の視点」勉誠社

 日本の演劇史について、様々な視点から書かれていて面白い。特に東洋における演劇の音楽との親和性や、日本における古代信仰と演劇との関わりに関する歴史などは興味深いものが多かった。

[良書]本田裕(2002)「ナルコレプシーの研究」悠飛社

 『麻雀放浪記』の著者である阿佐田哲也(本名:色川武大、ペンネームは純文学以外について用いており、朝だ徹夜の語呂から来ている)がナルコレプシーという病気を患っていたのを知って以来、ナルコレプシーや睡眠時無呼吸症候群には関心があって、読んだ本である。「粂和彦(2003)「時間の分子生物学」講談社現代新書」の書評にある通り、この本で良書として紹介されていたので、読んだ。とても良い本である。

 ナルコレプシーは、急激に睡魔が襲う症状とカタプレキシー(情動脱力発作)の2つの症状が見られる病気であるが、その発見と治療薬の進歩などの歴史について的確に書かれている。患者会も重要な役割を果たしたとして「なるこ会」の設立経緯や紹介もある。

<2013.3.19>

Kazari