書評


書籍選択に戻る

[低質]嶺学(1995)「労働の人間化の展開過程」お茶の水書房

 評価は低質です。タイトルのつけ方も詐欺的ですが、内容もよくない。

 題名に魅かれて買ってしまった本です。副題も市場競争下の職場の民主主義となって興味をもちましたが、ほぼ題名とは程遠いかなぁ。

 著者の定義では労働の人間化と、労働生活の質的向上:QWL(the quality of working life)は同値だそうです。無理があるかなぁ。

 実際のQWLの内容が、QCサークル(quality control circle)やEI(Emplyee involvement)などKAIZEN(改善)運動や職場での参加くらいなので、あえて言うなら労働者が主体性を持って職務に参加し、自らmotivationを獲得できるようにする職場環境程度ですかね。

 具体例をみると、労働組合と企業または政府が、どのようにQCや職務のやり方に労働者自身が関わって効率性を増すことができる可能性があるのかをサーベイ研究した内容になってます。

 つ、つまらない。。。抽象化しすぎた事例紹介が多くて参考にならないなぁ。もっと具体事例を詳らかにしてほしかった。最後の方のストレス環境の整備の話も抽象的。具体的な事例と失敗成功の要因分析とかがないと抽象的な専門用語の羅列で何が言いたいのか伝わってきません。最後の方の著者のコメントだけ、へぇそういう感想なんだというくらいですね。

<2019.2.25>

Kazari