書評


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[普通]阿古真理(2015)「小林カツ代と栗原はるみ」新潮新書617

 本書はそのままでも、それなりに楽しめます。レシピの紹介は少ないので、レシピには期待しない方がいいです。まとめ方にアナール歴史学っぽさを感じますが、女性論と絡めたいのなら、もっと統計を活用して論証してほしかった。

 少し取り上げた料理家に偏りも感じました。一世を風靡したことがあるシステム料理学の著者、丸元淑生などは出てこない。一方、二世の男性はケンタロウなど複数取り上げられています。

 今後の展望として、ジェンダーレスの料理を考えた方がいいなど方向性を示唆してもよかった気がします。

<2019.3.5>

Kazari