橋下徹の愚策
橋下徹を選ぶ大阪府民も、石原慎太郎を選ぶ東京都民もダメですな。国際的にみても低水準の教育予算を削減する橋下徹がまともな人間とは到底思えない。「維新八策」を見ても無能だと思う。まず国会の改革絡み、参院の廃止、議員の削減となっている。多分、大幅賃上げしたいんだろうね。国会議員一人の給料。ちなみに諸外国を見ると、国民一人あたりの議員数で言うと、日本は議員数が多くない。議員数が少ないと官僚主導になりやすいと言われている。だから本当の意味で政治主導にしたいなら、国会議員が使える給料や歳費を削って、官僚機構に対抗できるだけ数を増やすのが正しい選択です。私なら衆院の政治家を増やして、国の運営に失敗しまくっている国会議員の給料や歳費の4割削減して、総費用で2割削減することを提案する(国会議員の現在の年金支給削減を含む)。
また、議員数が少ないと、現在の小選挙区制を前提にすれば、多数の死票が出て、一部の人の利権を代弁する利権政治が横行することが、これまでの世界の歴史から判明している。おおよそ、改革と称して、少数統治による腐敗が分かり切っている制度に変えるのは、いかもにも右派を気取る馬鹿が行いそうな政策だ。年金は積立方式と掛け捨て方式の併用だって。論理的にありえないことが書かれている。積立方式年金と掛け捨て方式の国民健康保険なら意味が分かるけれど。高額所得納税者の二階部分の年金を捨てさせるような提案らしいけれど、意義が分からない。普通に、生活保護より上回る基礎部分の年金だけ国家による積立年金化をし、二階部分は国が集めてもいいが、運用責任は401kのように市場に任せればいい。賦課方式のまま、掛け捨てを作るなど論外で、積立不足分は、相続税で補えばよい。より良い案があっても検討すらしていないのだから、勉強不足と呆れる他ない。
それに外交・軍事で、日米豪の軍事協力を標榜しているが、アメリカとのパイプがゼロなのが分かる。アメリカは反対するよ確実に。憲法改正も過半数で二大政党の一方でできるようになると、現在の選挙制度の下では、政権交代のたびに憲法が改正されて迷惑です。そもそも憲法改正も国民投票で行うべきことだし。要するに橋下徹は、一部の政党だけの見解で独裁的に国の制度をいじれるようにしたいということで、ファシスト党であることが判明したのに、新聞各社は批判しない態度を選択したということになる。歴史から学ばない新聞も、各社ともファシズム愛好が抜けないねぇ。
いくら橋下徹が法律に関する知識が無く、憲法違反な政令や条例を作ってしまい、批判されたと言って、憲法自体を変えてしまえと言うのは、いかにも馬鹿のすることです。また、病死してほしい政治家が増えていく。そもそも橋下の背後で、堺屋太一のような経済のど素人が推している点でも、関西の企業家は目を覚ました方がいいと思うのだった。
<2012.2.19>
教育に関して、橋下は、下らん評論家説を入れて、また愚論を述べている。単教科ベースでも留年制度を導入すれば、教えるのが下手な教員の責任を児童に転嫁することにつながりかねない。一定水準に育てることを義務化するなら、塾なみに、学校ごとに補講を行える制度を創設したらいい。そのための余力を教員に与えるためには、現在の中央の教育委員会が作成を強いる無駄な書類の類を廃止すればいい。そうすれば、もっと授業に時間をさけるはずだ。単教科ごとの再受講としても、これを上のクラスと同時に受講できなければ意義は乏しい。もし単教科で留年を認めるにしても、そうであるならば、先に飛び級制度を作るのが筋ではないだろうか。得意教科は先に卒業して、二倍不得意教科に充てられるなら、まだ意義があるかもしれない。単教科のやり直しだけでは、卒業年次に、不足教科があった場合の(進級ではなく)進学問題など解決が困難な問題がたくさん出るし、教育格差の助長につながる。橋下の掲げた策には今のところ愚策しかない。
<2012.2.24>