時事批評

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TPPについて

自由貿易協定だというデマ

 最近、自由貿易協定だというデマがさかんに言われています。自由貿易という印象の良い言葉を利用して、TPPの印象操作をすることが狙いにあるのは明白ですが、こうした専門用語の誤用を意図的にマスメディアなどが行うのには違和感があります。特定の党が行っても違和感があります。

 財については自由貿易という言葉をつかえますが、金融サービスなどにはふつう使いません。金融の自由化と言ってきた歴史があります。なぜなら、財の貿易の自由化のことを自由貿易と呼んできたからです。金融貿易の自由化という言葉はありません。金融取引の自由化というのが、正しい用語法です。

 マスメディアも悪いが、TPPに関しては、共産党が自由貿易という言葉を新しい定義で使い、説明しているパンフレットがあることも影響しているかもしれません。共産党は、マルクス経済学以外の経済学の用語をいい加減に使っていいいと考えているのか知りませんが、恥ずべき行為です。

TPPによる貿易利益があるというデマ

 フジテレビの笠井アナなどが、御用経済学者などを利用して、この種のデマを相変わらず、まき散らして性質が悪いです。政府の研究でもはっきりと、日本に利益がないという推計結果(一年のGDPの0.04%のプラス効果しかないので、ほぼゼロと言える)が公表されています。フリーになった際にご自身の就職先確保のために、全国民を欺く行為は、ジャーナリストとして存在価値がありません。

<2012.12.15>

Kazari