時事批評

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マスメディアが続ける「アメリカへの譲歩は仕方ない」論の虚構

いい加減、不正な情報操作はやめなさい

 安倍が自民党党首に再選したため、恒例のアメリカへの挨拶に関連して、NHKをはじめとするマスメディアが盛んに「アメリカへの譲歩やむなし」という情報操作を開始している。日本って戦時中の放送統制が常時発動していましたかな。

 特に昨日のNHKの日曜討論会は最低品質で唖然とした。中国はアメリカへの譲歩を見誤って交渉が難航しているという見立てで、浅はかさ満開だなと思う。自国の交渉力のなさを中国に当てはめても仕方ないよね。中国の方が外交力あるんだから。日本の外務省のボンクラ官僚が、譲歩を前提に交渉することを当然視していて、どれほど奴隷根性の持ち主なんだろうと呆れるばかりであった。そもそも、日本以外の国は、そんな幼稚な考えで外交交渉してないよ。

 日曜討論を聞いてはっきりしたのは、日本の外交力は相当、地に落ちているということだ。残念である。もう少し、有能な人材が官僚にならないと将来が不安になりますね。

 ここからは別の民法のニュースTV放送を念頭に、批判しておきます。現状、自動車は日本の関税はゼロ。アメリカは自動車に対して、2.5%の関税をかけている。これを25%にあげるというなら、明確なWTOの貿易条約違反にあたる。中国同様、提訴したらよろしい。にもかかわらす、そうした引き上げの結果の自動車産業の影響(アメリカのモルガンスタンレーの研究)を紹介しておしまい。自国の分析結果ですらない。アホ丸出しである。

 ご丁寧に、解説員が交渉のカードがないとか、寝ぼけた嘘をつくのもいかがなものかと思う。アメリカがこうした恫喝外交を続けるなら、中国、日本、EUが国連主義の立場から、アメリカの国連拠出金を相互に負担してでも、アメリカを孤立主義に追い込むのもひとつの方策である。外交交渉したら良い。他にも考えられる方策は数限りなくある。マスメディアが無能だからと言っても、常軌を逸した範囲の植民地ぶりを発揮するのはやめていただきたい。独立国家としての誇りを持てよ。

 個人的には、アメリカの信用力が低下するだけなので、トランプが長期政権になることを強く望む。アメリカが国際社会から白眼視され始めていて、信用も地に落ちるのは良いことだ。日本の安倍首相はアメリカと心中したいらしいがいい加減にしてほしい。

 普通に考えれば、アメリカの横暴を正確に国民に情報提供して、あまりにひどければ、普通にデモがおきる。こうした普通の国内の民主主義を利用して、アメリカにNOと言える状況を維持しながら国益を推進するのも方策のひとつであろう。

 こうした普通にとれる対策を困難にしているのは、団塊世代の盲信にも原因がある。団塊世代には、安保闘争により自分の人生に不利益があったことに対する敵愾心が異常に強い方が多い。そのアレルギーが、普通の民主主義的デモですら白眼視しているのではないかと思われる。アフリカで民主デモがあれば拍手喝さいの報道がなされるのに、国内で民主主義デモがおきると異なる反応を示す自民党やマスメディアは幼稚すぎるではないか。

 完全な汚職事件である加計学園、森友学園の問題も問えないほど、日本の司法と官僚機構は腐敗しており、マスメディアも追及の手を緩めている。汚職より経済優先ってありえないでしょう。中国をすぐに人治主義とか批判する割に、日本が法治国家の体をなしていないことを恥じないのはどうしたものか。森友学園に関しては、新たなゴミが発見されたことが業者の証言で偽証と判明しており、偽証と知りつつ財務省が大幅な値下げを行っているのにもかかわらず、国に損害を与えたと認められないから起訴できないとかありえない検察判断まで行われている。さらに証拠隠滅を図った財務官僚の国会での虚偽答弁も罪に問えないなど言語道断である。この官僚発言により、国会を空転させたコストだけでも万死に値する。それを正確に伝えない今のマスメディアの報道姿勢たるや笑止千万であることは言うまでもない。

<2018.9.24>

Kazari