時事批評

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クラスター幻想3

 大阪のショーパブがクラスター?

 さて、すでに指摘した通り、いつの世も感染症の温床になるところは大して進歩していないことが徐々に判明している。
 こうした地点に限られているなら、問題が少ないのかもしれないが、こうしたところで感染したバカが、近隣の関係ない人々にうつすことが問題である。具体的な対策は何だろう。風営法の強化だろうか。マスメディアはちゃんと答えを用意して報道したらという感じがする。

 若者が感染源?

 一度、誹謗中傷してしまうと、訂正したくないのはマスメディアも同じようで、相変わらず若者たたきをしていて気持ちが悪い。特定のシニアが大学のゼミの集まり(京都産業大学)で感染を広げた事例があったし、海外の留学から帰国した世代の感染が増大したことが大きいのだが、それ以外については別段、感染ルートも分かっていないのなら、若者が注意しようがない。

 そもそも感染症対策は、重篤化しやすい年齢層がまず謹慎することに尽きるのではないか。そして、そうした層と接点を持つ年齢層(シニア世代)が、謹慎することである。しかし、そもそもシニア世代の行動がまるでなっていないのに、若者叩きして何の意味があるのだろう。重症化しやすい世代とあまり接点を持たない若者の行動について、云々することに大した意味があるとは思えない。
 接点を持つ特定の職業層(看護師など)に更なる注意を呼び掛けるにしても、低所得高ストレス職場に過度な期待をされてもというのが実情だろう。もし職業倫理を高めたいなら、銀行同様、こうした職業の賃金を高くしたら良いと思うが、マスメディアからそうした声はぜんぜん聞こえてこない。
 特に、集団免疫という蔓延政策を支持しているマスメディア、専門家、政府連合の立場からすれば、重症化しにくい若者に蔓延させて、免疫を作り、流行を遅らせることに主眼があるはずなのに、なぜ叩くのか、まったく論理が転倒しすぎていて意味が分からない。

 マスメディアに回答してほしい事

 1.ワクチンがない時点で、なぜ集団免疫という仮説(妄想)を良いとしたのか答えてほしい。小学生でも思いつく質問である。

 2.人類の英知を結集すれば、これまで短期(1年程度)で人類史で一度も作成されたことのない抗ウィルス薬ができるという傲慢不遜な自信はどこから生まれたのか問いたい。ちなみにエボラ出血熱が発見されたのは1976年6月。有効なワクチンはいまだ開発中、治療に使える薬が治験されはじめたのが2010年頃である。2018年コンゴで致死率58.5%(=死亡者数2224/感染者数3804:2018年12月22日時点)である。

 3.社会的に見れば、禁煙社会を実現すれば、新規のウィルス性感染症を抑えるのに役立つことは明白だが、なぜ、タバコだけ特別視し、飲酒を殊更問題にするのか?教えてほしい。どうせタバコ産業の広告関連収入が目当てなんだろうけど。

 4.若者に蔓延させた方が、集団免疫の考えにあっている。なぜ若者の感染拡大だけ目の敵にされなければならないのか?合理的な説明をする責任がある。そもそも社会全体で感染させない方がいいなら、集団免疫の考えを捨てるべきだろう。もう少し、論理的な説明をしないと、政治的に圧力団体を持たない層を叩いて、憂さ晴らししているようにしか見えない。

 ちなみに私はシニア世代で、買い物以外、外に出歩かないようにしているが、買い物の際に街中を歩く。その際に、不埒な行動を取るシニア世代と喫煙者の行動に呆れる日々を過ごしている。市中観察すらしない象牙の塔の専門家に有効な政策が打てるのだろうか?

<2020.4.1>

Kazari