東京新聞の新型コロナ記事まとめ
2020.1.29 朝刊1面
国内初の人から人感染の報道。奈良県の中国人(武漢からの)ツアーの観光バス運転手が新型コロナに感染したと報じた。
2020.1.29 朝刊27面
チャーター機で帰国した人などから新型コロナ患者が出た場合、都保健医療公社荏原病院(大田区)で対応するという記事。同病院には、11室の陰圧室がある。
2020.2.4 朝刊1面
訪日中国人が減少し、観光業を中心に経済が減速するという内容の記事。
2020.2.5 朝刊1面
国が無症状患者から感染する科学的なエビデンスはないとして、PCR検査を断っていることを報じた記事。
都の担当官は、濃厚接触者限定ながら、無症状患者のPCR検査を求めたが、厚生労働省が断った
厚生労働省の失策のひとつとして覚えておきたい。
2020.2.6 朝刊24面
ここで、北里大学北里生命科学研究所の高橋孝 教授(感染症学)のインタビューをまとめており、「終息が長引き、感染者が増えれば増えるほど、ウィルスが変異する可能性は高まる。ただ感染力が高いものに変化したからと言って致死率が高くなるわけではない。どちらのパターンの変異か分からないが、起ころとしたら、感染が蔓延している武漢市のような地域だろう」という内容を報じた。
ウィルス関係の専門家の楽観的な見方には科学的根拠に乏しいが、こうした楽観論はエボラ出血熱の時もあったし、今でも反省できていない。歴史に学ばない人たちに未来を任せるのは危険だということが分かる。
2020.2.7 朝刊1面
2月6日時点の致死率(=死亡者数/感染者数)は、湖北省全体で2.8%(548/19665)、武漢市のみでは4.1%(414/10117)、それ以外で1.4%(135/9548)となっている。そのほかに死者が出たのは河南省で0.2%(2/851)。中国全体では2.0%(563/28018)と報じられた。
国立感染症研究所の資料などから作られた表によれば、インフルエンザの致死率0.1%(国内)、SARSは9.6%、MERSは35%となっている。感染力に関しては、感染者一人から感染する人数として、新型コロナが2.2〜3.7、インフルエンザが2〜3、SARSが2〜4、MERSは0.69となっている。
2020.2.18 朝刊1面
和歌山県、山梨県など院内感染と見られる事例が増えているという記事。
あわせてクルーズ船の米国人328人が帰国したことが記事に。
2020.2.20 朝刊2面
クルーズ船の船内隔離策の評価が割れていることを報じた記事。
NPO法人「医療ガバナンス研究所」の上昌広 理事長の言葉「クルーズ船の集団感染は欧州で報告されている。早い段階で下船させなければいけないのに、その判断ができなかった」を引用して国の対応を批判しておきながら、見出しは日和った感じになっている。
海外では批判がほとんど、国内の隔離施設で経過観察すべきとの見解がほとんどである。なぜ海外の感染症対策の専門家が口をそろえて唱える評価に、日本だけ異なるのかはよく考えて、記事を書くべきだと思う。
2020.2.22 朝刊26面
クルーズ船の清潔、不潔ルートの写真投稿で物議をかもした橋本岳 厚生労働副大臣に関する特集記事。
クルーズ船「ダイヤモンド・プリンセス」号内の混乱ぶりを告発した岩田健太郎 神戸大教授に、ネット上で猛然と橋本岳が反論し、注目を集めたという。
2020.2.24 朝刊23面
新型コロナの受診たらい回しに関する記事。
この記事では濃厚接触者など武漢縛りで、帰国者接触者相談センターで、台湾は対象外で断れれ、2病院で設備の不備を理由に診療拒否され、総合病院でようやく受診し、X線撮影したが肺炎の症状はなく、自己回復し職場復帰した事例を報告した。
現実には保健所の電話相談の段階で、PCR検査はできない。自宅療養しろとかなり強要されるので、重症化しないと診察すら受けられない。重症化すると死亡リスクが高くなるので、こちらの方が問題な気がする。
2020.2.26 朝刊24面
PCR検査拡大を拒むことを報じた記事
自民党の武見敬三 参院議員(元医者)が20日のツイッターに「クルーズ船の保菌者が国内に持ち込むことを阻止することに成功した」という内容を投稿し、成果を強調した。その次の文章で、陰性で下船した栃木県の女性は下船後、陽性になり、「成功」していないことも明らかになったと同議員を揶揄した。
そもそも新型コロナはウィルスであり、保菌者というのは適当ではない。あくまで感染者。保菌者は普通、細菌に感染した人を指すので、本当に武見って医者だったのかなぁ。基本用語をいい加減に使うやつは信用できないし、知識ないなぁと思う。
武見は4月2日頃のBS−TBSの番組に出演した際に、若者がウィルスを拡大していると若者叩きをして、同じ出演者の久住らにたしなめられ、論調を途中で変えた。
政治家ってクズだなぁと思った。
2020.2.26 朝刊25面
初の専門家会議の内容を報道。政府の基本方針が「対応1か月遅れ」と報じる。
この記事では政府がPCR検査数は一日最大3800件と言いながら、実態は39〜104件にとどまっていること、そのことを国会で問われ、地域独自の検査は含まれていないなど奇怪な答弁をしたことなどから隠ぺいの疑いが濃厚とした記事である。同記事では、結局、PCR検査を拒むことで、国民に責任転嫁し、自宅療養を強要していると批判している。国内感染者の判明が1月16日、基本方針の発表を前に、政府の専門家初会合を開いたのが2月16日、政治ジャーナリスト泉宏 のインタビューで「対応が全て1か月遅れ」と政府の対応を批判した記事となっている。
2020.2.26 朝刊1面
政府の基本方針を報じた記事
内容は国民への責任転嫁。軽症者に自宅待機。
2020.2.27 朝刊7面
世界の新型コロナ対策のための予算が巨額なのに日本がしょぼいことを報じた記事
シンガポール5000億円、米国2700億円、台湾2200億円、日本153億円。
香港は、1人14万円支給で計1兆円支出。
2020.2.29 朝刊26、27面
新型コロナで政府の唐突、無責任発言を報じた記事
新型コロナに「没頭した」という安倍晋三のスケージュールに、会食などの多さを指摘したり、マスクの需要予想をせずに余ったら国が買うから増産要請?したり、見当違いの対策ばかり政府が行っている様子を揶揄している。
また単なる集団感染のことをクラスターなどと言い換えることは、情報歪曲ではないかと批判している。突然の全国一斉の休校要請に、政府が見かけ上、なにかをやっているパフォーマンスとして、子供を餌食にしたと報じた。イベント自粛要請はもっとも政府のブレがあると批判している。
要請に関しては安倍の幼児性の表れ
政策にすると評価されるのが嫌だから、要請にして、しなければ民間に責任転嫁しようという考えと思われる。決断できないなら、政治家をやめろと言いたい。
他国が多額の補償を示す中、決断力がなく、後手後手に小出しの対応しかできない無能の安倍政権をのさばらせたマスメディアや経団連の責任は極めて重い。新型コロナの対応の誤りで、長期政権時の経済効果は帳消しどころか、マイナスに向けてまっしぐらとなっている。
安倍は自身の保身のためには、法解釈を曲げ、隠ぺい、捏造を繰り返す。
国民のために何もしない、何もしない理由に法律解釈を使い、何もしないことを隠すための公文書の偽造、統計操作(PCR検査の拒否)は怠らず、
こんな国際社会の恥でしかない糞宰相はもういらんでしょう。
2020.3.5 朝刊22面
PCR検査について「すべての患者の皆さんがうけられる能力を確保」と発言
新型コロナ以外も重症化させる、国の新型コロナ来院基準の熱4日継続を批判した記事
安倍の上記発言は国会で追及され、今後体制を強化するという意味で明日から検査が受けられるなどとは一言も言っていないと抗弁。国民から顰蹙を買う。
結局、PCR検査を拒み続ける体質に変化はなく、パンデミックへと直進していく様子がよくわかる発言となる。
2020.3.7 朝刊22面
緊急事態宣言の前に、PCR検査の徹底と病床数の増加を求める識者の声を紹介した記事
安倍の対策が見当外れということを批判した内容で、いつになったら官邸は国民の声が届くのだろうか。届かないのが明らかなら、官僚がこれまで廃棄したことにしている資料を出して、安倍に監獄に行ってもらった方が国のためというものだ。この期に及んで官僚が国民の命を軽視し、自らの出世や保身に走るなら、最悪の事態も考えた方がいい。
2020.3.12 朝刊1面
WHOのパンデミックについて報じた記事。世界での新型コロナ感染者数12万人に。
2020.3.18 朝刊11面
新型コロナ130以上の国・地域に拡大、感染者数16万人に。
2020.3.29 別刷り1、7面
変異するウィルスってなんだ?という題名の記事
こちらの2面の記事内容は軽薄そのもの。きちんとした内容は、ほぼない。
1976 エボラ出血熱 流行を繰り返し致死率は25〜90%
1981 Hivウィルス感染症 米国
1997 鳥インフルエンザ(H5N1) 香港
2002 SARS 中国 致死率約10%
2009 新型インフルエンザ(H1N1) メキシコ、米国
2012 MERS サウジアラビア 致死率約35%。2015 韓国でも流行
慶応大学の長谷川直樹 教授(感染症学)のインタビュー記事とともに情報操作記事になっているので悪質。
歴史事実と異なり、「新たなウィルス感染症が勃発しても、たちどころに原因ウィルスが突き止められ、人間の細胞への侵入経路や増殖のメカニズムも解明され、薬剤やワクチンが作られてきました。」と述べている。「新たなウィルス感染症が勃発しても、たちどころに原因ウィルスが突き止められ、人間の細胞への侵入経路や増殖のメカニズムも解明され、」まではそうかもしれないが、「薬剤やワクチンが作られてき」たのは、事実としても、多くの犠牲者を出した後だったり、いまだに満足のいく治療薬のないものもある。例えばエボラ出血熱に一定の効果があるという治験薬ができたのは、2010年頃になってであり、2018年にコンゴで流行した際には致死率50%程度で多数の死者を出している。
意図的にずるがしこく書かれており、こうした人の無責任な物言いが新型感染症の社会のリスクを高めるといえるだろう。
2020.3.31 朝刊1面
志村けん、新型コロナによる死亡。
都の外出自粛要請について解説記事。夜の酒場、入店自粛要請。「若者はカラオケ、中高年はバー」
すでにTV報道などで、大阪では、中高年のショーパブなどが集団感染の疑いのある場所とされた。不思議なことに、相変わらず、3密条件を満たしている個所が批判されていない。それは、駅、コンビニ、飲食店、スーパーなどにある喫煙所である。喫煙所内で談笑している中高年は実に多い。4月1日以前は、店内禁煙ではなかったパチンコやゲームセンタも同様だ。喫煙を通じて、ガラス、プラスチックなどつるつるの表面(ウィルスが長く生存できるとされる)をもつ個所にウィルスが付着し、そうした個所を触るので、当然、これらも感染場所と考えらえる。いい加減にクラスター幻想を捨てて、ドイツのように(広域な)エリアにおける集団感染を封じ込める方向に転換し、PCR検査をしないと医療崩壊するのは目に見えている。
<2020.4.3>