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原発再稼働も国民投票で決めさせよう

後味の悪い河野太郎のデモ愚考を読んだ後なので真面目に反原発運動のあり方を考えてみた

 小出教授のできることを何でもするというのもよく分かるのだが、どういう手段があるか考えたい。テント村は賛成だが、一部の人しか参加できない。これだけでいいという方法ではないだろう。デモも有効である。これは、作家としては嫌いな大江健三郎や作曲家としては嫌いな坂本龍一が力を入れてくれているが、大いに応援したい。ぜひ頑張ってほしい。しかし、資力のある大江健三郎や坂本龍一にはもう一つだけ期待したいことがある。もし両人とも、日本国籍を持っているのなら、訴訟を起こしてほしいのだ。原発再稼働には、国民の同意が必要だと。

 今回、これだけの原子力発電所の大事故を受けて、原発再稼働問題は一自治体の財政がどう関連していようと、最早、一自治体や国会だけでどうのと言える問題でないことが明らかになった。この点は非常に重要である。大規模事故なしの前提で、専門家による独断や中曽根という愚民化思想の強い自民党政治家による独走から原子力行政が始まったりしているが、それが国民投票によって決める事項だと判明したと言えるからである。3.11事故以前の最高裁判例からは、行政の裁量権の範囲内と言われかねない状態だったが、現在は状況が変わっている。宇都宮健児のような日本弁護士連合会会長でもいい、裁判にしておけば、行政の裁量権の乱用という官僚の既得権益に対する歯止めになるだろう。

 反対運動としては、今後の原子力関連施設の建設予定地の土地を取得するのも、よい方策となることが報じられている。エコ派の金持ち連合で、土地を購入していき、代替の風力などの会社に売却していく運動などもできないものなのかと考えてしまう。

 それと諸外国でそうであったように、今更ながら、大学生諸君は、緑の党を立ち上げてくれよ。今時の大人には期待できないので、学生諸君が主体となって政党を作る必要があるだろう。だいたい現在の若者の失業対策などのきちんとした受け皿となる政党は見当たらない。消去法で、共産党が残るくらいだが、学生運動をそちら方面に起こすには、超暇な公安の妨害もあり、難しいだろうから、素直にエコ党(反原子力を含む)の方が選挙運動も戦いやすいものと思われる。学生の失業率は政府統計ですら10%近くあるのだから、実態は(就職困難だから進学するなどあり)もっとひどいだろう。もし、エコと若年労働支援を党是にした若年層中心の政党ができたなら、私も応援したい。日本には若い政治家による政党が現在ないので、きっと台風の目になれるよ。

<2012.2.19>

最近、NHKが政権与党におもねて「大学生の就業率上昇」を宣伝していたので批判しておく

 現状で、就業率をあげてもワーキング・プアが増えるだけで、本質的解決に至らない。ちゃんと、ワーキングプア対策を勧めるように、きちんと取材して報道するのが報道の責任というものではなかろうか。能力が下がると統計や紙に頼り、実態を調査しなくなる。こうしたマスメディアの傾向は愚民化促進運動と言ってもよく、社会的にも問題が多い。また、過労につながる職種に若者がつけば、若年層の投票率が下がることで、より政治への参加が減り、悪循環になりかねない。現在の団塊世代が、若年層を育てる意識がまるでない状況で、政治には多数派として投票を通じて、若年層に不利な政治家を選ぶので、将来の成長が見込めなくなるばかりだ。

<2012.5.23>

Kazari