マクロ経済学入門



第1章.テキスト選び

 大まかな選択ポイントや良いテキストの調査方法は経済学のテキスト選びの章を参照してください。

 マクロ経済学は、ミクロ経済学より曖昧な部分があるため、悪書が後を絶ちません。

 実際に日本人の書いた著作で良書として推奨できる本はあまり多くありません。一定水準を超えている程度の本であれば、下記のような本があります。

良いテキストの例
中谷巌(1981)「入門マクロ経済学 初版」日本評論社
佐藤和夫(1989)「マクロ経済学専科」日本評論社
吉川洋(1992)「日本経済とマクロ経済学」東洋経済新報社
浅子和美,加納悟,倉沢資成(1993)「マクロ経済学」新世社
脇田成(2000)「マクロ経済学のナビゲーター」日本評論社
伊藤元重(2002)「マクロ経済学」日本評論社

 浅子ほかの本は、ケインズと新古典派の比較に重点を置いてあり、その点が優れています。

 大学院生向けのマクロ経済学のテキストで、これ一冊読んでおけばというような本は思いつきません。しかし、成長理論は一冊くらい読んだ方がいいと思います。

大学院向け良いテキストの例
吉川洋(1994)「マクロ経済学研究」東大出版
D.Romer, 1996, Advanced Macroeconomics, McGraw-Hill
Rovert J.Barro, 1995, Xavier Sala-I-Martin, Economic Growth, McGraw-Hill
Rovert M.Solow, 2000, Growth Theory, Oxford Universtiy Press

 また、マクロ経済学を専門的に理解したいのなら、経済統計に関しても詳細に知っておく必要があります。

Kazari