はじめに
言語としましたが、私の専門分野ではないので、日本語に関する事を気ままに(ただし論理的に分かりやすく)書いていこうと思います。学問的に厳密な内容や小学生に分かるような簡単さは追求しません。
- 日本語は論理的です。
いまだに日本語は非論理的という論調を見かけますが、単なる誤解だと思います。どの専門家だったか忘れましたが、「非論理的な言語などこの世に存在しない。」と書いておりました。私もこの意見に賛成です。平井昌夫(1969)「文章表現法」至文堂によれば、和辻哲郎や佐久間鼎、水谷静雄が論理的という立場だそうです。
文字文化であろうと、非文字文化であろうと同じ事です。大切なのは先入観にとらわれないことでしょう。自分の所属する文化や社会の優位性を説くのも馬鹿げた行為と思います。自虐も自惚れも避けてゆけるといいのですが、完全には難しいでしょう。文化人類学にも開発経済学にも、帝国主義に荷担した歴史を持っています。両学問分野ともそこから抜けるためには、ヘーゲル的な単線的歴史発展論やダーウィンのような単線的進化論を乗り越えていかなければいけません。
追記2008.8.30
未確認ながら、「非論理的な言語などこの世に存在しない。」とは、川田順造の意見だったように記憶しています。その後、呉智英が同意見と知りました。
- 川田順造(2001)「無文字社会の歴史」岩波現代文庫
追記2009.9.19
同じ感覚の人の見解「すべての言語は美しい。」が指摘されていました。サンパウロの大学教授と著者の見解です。
- 小林英雄(1999)「日本語はなぜ変化するか」笠間書院